☆☆☆ 第15回中映協映像コンテスト ☆☆☆

【番組部門】「だいりょうますます〜ばぁのかまどと海女ちゃんと」
 
株式会社 CTV MID ENJIN
プロデューサー 岡田英二

太古の昔から体ひとつで海に潜り獲物をとってきた「海女」。中でも「鳥羽・伊勢の海女漁」は国の重要無形民俗文化財に指定されています。
とはいえ過疎と高齢化は進む一方。今回の舞台である三重県鳥羽市石鏡町(いじかちょう)も海女の後継者不足は深刻な問題。約60人いる海女の平均年齢は70歳を超えています。
この番組は、そんな町に都会からやって来た海女見習いの若い女性2人と、3人の先輩海女さんの物語です。

都会から海女見習いがやってくるなんて町の歴史始まって以来の大事件。当初は困惑していた石鏡の海女さんたちでしたが、若い2人の一生懸命な姿は、やがて戸惑いを応援に変えていきました。
海女が一緒に漁をする仲間は「かまど」と呼ばれます。この「かまど」の付き合いは姉妹以上。それは身体ひとつ、命がけで海に潜る海女にとっては大切な絆です。
新人海女を温かく迎え入れたベテラン海女の「かまど」も、多いときには10人いた仲間も今では3人に。平均年齢は79歳。そんな“ばぁ”たちの「かまど」が消えるということは、海女がいなくなることを意味します。海女がいなくなればやがて町そのものも…。

若い海女ちゃんと3人の“ばぁ”の「かまど」。
そこでの日常に寄り添って取材をすることで、石鏡の町の過疎と高齢化の現実が見えてきました。何を変え、何は変えてはいけないのか…。そんなことを深く考えさせられました。

今回は名誉ある賞をいただき、本当にありがとうございます。
番組制作を助けてくれたすべての方々に感謝します。
特に、共に取材を続けてきたディレクターの大井くんに。
そして石鏡の海女さんたちに。
きょうも「だいりょう」できますように!




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