《番組部門》
30人のきずな 〜30人31脚2008東海地区大会〜
(株)名古屋テレビ映像 
石原孝昌〈代表執筆〉
佐久間学〈チーフD〉

 受賞の知らせを聞いて正直ビックリしたんですが、自分たちの作った番組が高い評価を受けたことはすごくうれしいです!!

 この番組は10月12日に行われた東海地区大会を中心に、その事前に注目校を取材したものを合わせて構成しました。
一番最初、応募のあった全ての小学校に電話取材をすると、「4月から練習してますよ!」との答えが2つの小学校からあったのです。

 それが・・・豊橋の豊小学校と豊南(となみ)小学校でした。

 そのとき、今年はこの2校の闘いになるだろうなと確信しました。

 そして夏休みから何度か足を運んだのですが、やはり予想通り、全出場校の中でこの2校が練習時のベストタイム1、2位を記録したまま大会本番を迎えました。

 しかし大会で、この2校は大きく明暗を分けることになるのです・・・。

 豊小学校はベストタイムを更新、さらに決勝では8秒台という驚異的な数字で見事優勝!

 一方、豊南小学校は予選でまさかの転倒。決勝に進むこともできなかったのです。

 でも僕たちスタッフは豊南小学校の子供たちがどこよりも一番練習してきたことを知っていました。そして担任の柴田先生は子供たちからも厚い信頼を受ける、とてもアツイ先生でした。
その先生が転倒後、号泣しているこどもたちに語った言葉「こういう結果になったけど、お前たちが必死にやってきたことは嘘じゃない。全部本当だよ。」そして最後に一言「最後まで走らせてやりたかった」と。

 先生はただタイムを出すことを目指すだけじゃなく30人31脚を通して、友情、努力という生きていくうえでとても大切なものを子供たちに伝えようとしていることを実感しました。

 だからこそ、そこをしっかりと描かなければいけない!ここが番組の肝になる!!

 僕たちスタッフは、柴田先生の言葉に何度も涙しながら数日間徹夜をして必死に編集し、なんとか完成させることができました。
30人31脚はタイムという結果だけじゃなく、子供たちにかけがえのない大きなものを与え、僕たち見るものにも忘れかけていた何かを思い出させてくれる素敵な大会です。

 今年も大会の開催が決定し、どんなドラマが繰り広げられるのか今から楽しみです。



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